ヒトデちゃん戦記

サッかみのブログです。

【ポケモン映画祭 感想戦】第一部『水の都の護神 ラティアスとラティオス』

 

ハローどうも、サッかみです!

ポケモンに関してはおよそ1年ぶりの更新ですね。皆さんお久しぶりです。

今年、2022年の夏は、ポケモンファン大歓喜のイベント『夏の思い出、ゲットだぜ!25周年ポケモン映画祭』が開催されております。

歴代ポケモン映画で人気投票を実施し、人気上位の作品を放送するというもの。同様の取り組み自体は毎年あって、上位人気を獲得した作品がYouTubeなどでプレミア公開されておりました。

例年と大きく異なるのは、今年は劇場で上映されるというもの。大好きなあの作品が、思い出のあの作品が、劇場の大きなスクリーン、圧倒的な音響設備で蘇るのです!

今回の人気投票の結果、および上映スケジュールは以下の通り。

 

 

今回は、イベント告知から今日までの背景を踏まえ、たった今、劇場にて鑑賞を終えた『水の都の護神 ラティアスラティオスの感想を書いていきたいと思います!

以下、ずっと前の作品ということで、ストーリー等に関する重大なネタバレも含みつつ記述していきます。もし「まだ観ていない」という方がいらっしゃれば、ぜひご鑑賞の上、この先を読んで頂けると幸いです。よろしくお願いします!

 


↑サムネ用

 

 

〜イベント告知から今日まで〜

 

時は2022年、6月17日。

 

ポケモン公式から、本イベントの告知がTwitterで公開された。

サッかみがこれに気付いたのは、翌朝のことであった。

 

 

当時はまだ『投票上位の作品は劇場で上映される』ことに気付いていない人がほとんどであり、界隈の盛り上がりも最初は静かなものであったと記憶しているが、例年との違いにいち早く気付いたサッかみは朝から大興奮であった。

 

 

 

 

 

約5分で無理になった (語彙)。

 

 

これまで、ピカチュウ・ザ・ムービーは何度も観てきた。それはもう、網膜の隅々に焼き付くほどに観てきた。

劇場での上映に何を最も期待するかといえば、やはり音響であった。大画面での視聴もさることながら、心の臓に響くような映画館のオーディオは作品への没入感や感動をより一層もたらしてくれるのだ。

『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』という作品をご存知だろうか?TVアニメシリーズの劇場版であるが、その内容や演出はミュージカルそのものであり、劇場でこれを視聴することは生の舞台を観劇する体験にも等しいものであった。故に「劇場で観なければ勿体無い」とまで評価されたこの作品を、私は、あまり映画館に足を運ぶ人間でもないながら、二度は観に行った。

少し話が逸れたが、これ以降『劇場での鑑賞』という体験を私は大切なものと認識した。家のテレビで観るのとは大きく違うその体験が心身を揺さぶる、そういったものを求めるようになったのだ。

 

さて、今回のイベントでは、初代『ミュウツーの逆襲』から最新作『ココ』に至るまでの全24作品(*)を対象として投票が行われた。一人あたり、投票できる作品は1つであり、上映されるのは上位3作品だ。これを踏まえて、サッかみが熟考した『劇場で観たいランキング』は以下の通りだ。
*:『ビクティニと黒き英雄 ゼクロム / 白き英雄 レシラム』を別作品として数えている。

 

 

1位:ディアルガVSパルキアVSダークライ

非常に迷ったがこれが一番だった。幼い頃に劇場で見惚れた、ラストシーンのダークライの立ち姿をもう一度劇場で観たい。そして劇中曲『オラシオン』を、どうしても映画館で聴きたい!!

 

 

2位:水の都の護神 ラティアスラティオス

王道中の王道。主題歌はもちろん、OPテーマ、劇中挿入歌、BGM全てにおいて非常に人気が高く、聴きたい曲が多すぎる。ストーリーも大きな感動を呼ぶものであり、文句無しで観たい作品。ただそれ故に、サッかみが投票しなくても上位3作品に入選することはほぼ確定のため、逆張りオタクの思考が働いて2位に落ち着いた。

 

 

3位:七夜の願い星 ジラーチ

ストーリーの感動もさながら、主題歌『小さきもの』を劇場で聴きたい……というのは2番目の理由。本当の目的は同時上映『おどるポケモンひみつ基地』の視聴であり、テーマ曲『ポルカ・オ・ドルカ』を聴きたかったのだ!

 

 

これらを、サッかみが選ぶ3作品とした。

ちなみに惜しくも選考を外れた第4位は『ココ』だ。主題歌・劇中歌を岡崎体育氏がプロデュースしており、またストーリーも大人の感動を呼ぶ構成になっている。サッかみが歴代作品で最も泣いた作品であり、好きすぎてCDとDVDのセットを購入した唯一の作品である。他の作品を差し置いても観たい気持ちは強かったが、2020〜2021年にかけて上映された直近の作品を改めて上映しなくても良いだろうと思い、ここは昔の作品に枠を譲ることにした。

 

 

時は流れ、2022年7月15日。ついに、上映3作品が公開となった。

 

 

なんと、サッかみが本当に観たかった3作品全ての上映が決定したのだ!!

 

 

 

 

…と、このような背景があって心の底から楽しみにしていた今回のポケモン映画祭。

前置きがやたらと長くなってしまったが、ここからいよいよ、鑑賞終えたばかりの第一部『水の都の護神 ラティアスラティオスについて、その生まれたてホヤホヤの感想を記していきます!

 

 

 

 

〜『水の都の護神 ラティアスラティオス』感想〜

 

お待たせしました、感想本編!

まずは同時上映『ピカピカ星空キャンプ』から。

一番最初に「PIKACHU THE MOVIE 5th (ピッカァ!)」の文字列がどどーんと表示され、一気に2002年にタイムスリップする。

令和の映画館にピチューワニノコの鳴き声が響き渡り、懐かしさを身体が支配した。

驚いたのは、ヨマワルピチューたちを驚かすシーン。ピチューの視界の外から、物音などで巧みにピチューを怖がらせていくのだが、劇場では「ガサッ」という茂みの音など、聞こえる音ごとに方向や距離感が異なっていたのだ!

これで一層、ピチューの緊張感が伝わってきた。これぞまさに劇場ならではの体験。伝え忘れていたが、サッかみの初劇場版は『裂空の訪問者 デオキシス』であり、本作品を劇場で鑑賞したことは人生で一度も無かったのだ。

ストーリーは何度も見たはずだが、やはり忘れている部分も多く、見返して新たに気付く部分は多かった。「ワニノコ迷惑な奴やなぁ」とか、「ソーナノめちゃめちゃ可愛いなぁ」とか、ワニノコ迷惑すぎないか??」とか。いや、それがいいところなんだけど、ヒノアラシがめっちゃ泥被ってた時は流石に同情した。

唯一悲しかったのは、EDテーマ『ポケッターリ モンスターリ』で踊れなかったこと。これは同感のファンも多いのではないか。ピカチュウたちがあんなに楽しそうに踊っているのに、なぜ私たちは椅子に縛り付けられているのか。コダックと一緒にふざけることもできず、ただ見つめることしかできないのか (※コダックは至って真面目です)。サッかみは本作品を劇場で観たことが一度もなく、家のテレビでしか観たことがない、つまり『ピカピカ星空キャンプのエンディングでポケッターリ モンスターリを一緒に踊らなかったことが人生で一度もない』ため、これは非常に苦しかった。

 

そしていよいよ本編。

先にも述べたが、本作は楽曲の人気が非常に高く、サッかみにとっても事前に「これを劇場で聴きたい!」という楽曲が多かった。

楽しみにしていたのはめざせポケモンマスター2002』『謎の少女(迷宮)謎の少女、再び(迷宮)』『SECRET GARDEN』『ひとりぼっちじゃない』の4,5曲。物語の進行に合わせて紹介していく。

 

まずは序盤の水上レース。地味に好きなネイティ&ネイティオのスタート合図を大画面で視界に収められて、頬が緩む。

ここでお目当ての1曲目『めざせポケモンマスター2002』と対面。この曲は本作の世界観に合わせてアレンジされたオープニングテーマで、軽快なメロディーながらも映像の水上レースと合わさって爽やかな疾走感を覚えるもの。

この水上レースのシーンは実況がユニークで好きだ。サトシがラティアスの力でコースアウトしてしまい「や〜だ〜」っていうところがかなり好き (伝わる?)。

 

この後のシーンで初めて人間の女の子の姿のラティアスが登場し『謎の少女(迷宮)』が流れる。印象的なメロディーなので、一度でも映画を見たことある人ならきっと耳に残っていると思う。あの曲です。女の子姿のラティアスは無口なのでミステリアスな雰囲気があり、曲の雰囲気ととてもよく合っていると思う。

曲の雰囲気が愛されることの一つは、街の雰囲気だと思う。本作の舞台・水の都・アルトマーレは、イタリア・ヴェネツィアをモデルとしたお洒落な雰囲気漂う街だ。他のポケモン作品に無いような異国感とBGMの雰囲気とが相まって、独特な世界観への没入を助けているのだと思う。

 

この後、一悶着を終えて再び同じ姿の女の子を目撃し、『謎の少女、再び(迷宮)』が流れる。同BGMとしてはコチラの方が有名だと思う。比較的しっとりとした印象の『謎の少女』よりも少し軽快さが増した感じで、走って追いかけっこするのにはこっちの方が合っている気がする。このシーンで最初に目撃したのはカノンで、途中から再びラティアスを追うことになるのだが、無口なぶん仕草で語るラティアスの、その仕草がとても可愛いなぁと思った。

 

追いかけっこの末に秘密の庭に辿り着き、ラティアスラティオスの正体を知る。ここから名シーンの一つ、秘密の庭での遊びが始まる。挿入歌『SECRET GARDEN』を背景に、ラティアスラティオスピカチュウとサトシをもてなすシーンだ。

大きな画面で観て改めて思ったのはラティアスがま〜〜可愛い。エッ、可愛すぎん?嘘でしょ?こんなに可愛かったっけ?バグ?何これ?画面が大きいので細部まで目が往くが、表情、色彩、もはや輪郭すら全て可愛い。ハ〜〜〜ッッ……「愛」。降参です。

 

この後、悪役との衝突により物語が動き出すわけだが、悪役のザンナーとリオンは本当に良いキャラしてる。迫力のバトルシーンが繰り広げられるが、中でも特にアリアドスと、復活したプテラカブトプスとの対戦シーンが好きだった (エーフィももちろん好きだよ!)。

ラティアスラティオスの兄妹愛を散々目の当たりにして、涙腺ゲージを溜めていく。この辺りから先の展開は、何度も観ているため覚えてしまっているのだが、「そろそろあのシーン来るな…」というその先読みだけでもう泣きそうになる。

なんとか堪えてクライマックスのシーンを迎える。

巨大な波に突入し、最後の光を放つシーンで遂に涙腺が決壊。

ラティアスの表情、天まで届く光。

号泣。

何度観ても絶対に涙する不思議。

今回初めて気付いた点を挙げるとすれば、海に落ちたラティアスを運んでくれたマンタイン、の横を泳ぐチョンチーの表情がとても良いと思いました。

 

そして迎えたラストシーン。

サッかみには『心に期待した100%のものを体験すると感動で泣く』という癖があり、これは別に涙を流すようなシーンでなくとも号泣してしまいます。

ここでは、大画面いっぱいのキスシーンから最後に絵を眺め、主題歌『ひとりぼっちじゃない』のイントロに全てを攫われることを期待しています。

 

画用紙を片手にやってくる少女、船を止めさせて待つサトシ。

桟橋で二人が出会うシーンでは、奥に映る海がこれまで以上にキラキラと幻想的に輝き、ここで二度目の涙腺決壊。

キスシーン到来。

止まる時間。

止まらぬ涙。

 

手渡された画用紙を開いて、その絵を眺めながら、ドラムロール。一気に『ひとりぼっちじゃない』の疾走感が全てを攫う。

 

 

スゥゥーーー……(クソデカ吸気)

 

ハァァァァァ (クソデカ溜息)

 

ありがとうございました!!!

 

フルコンボ超えて ALL PERFECT

 

 

 

 

何度も観たストーリー序中盤は冷静に記述することが出来たが、終盤からラストシーンはもはや初見に等しい興奮だった。そりゃ映画館で観るのは初めてなんだから。

 

キスシーン、でけぇぇえ!!

音、気持ちえぇぇえ!!

 

エンディングを聴いていて気付いたのだが、『ひとりぼっちじゃない』が流れ始めてもしばらくはキャストなどのテロップが出なかった。同曲のイントロ〜Aメロまではエンドロールではなく物語本編の一部として捉えられているということで、ポケモン映画全体を通しても珍しい構成なのではないかと思う。

 

また印象的だったのは、映画が終わった後。例年であれば、「来年度も公開決定!」みたいなアナウンスが流れて来年の映画に関する情報が小出しされたり、ニャースが「まだポケモンを受け取ってない人は忘れずにするニャ〜!」みたいなリマインドを残したりというパートが来るのだが、今回はリバイバル上映だからか、その他の映画と同じようにエンドロールと共に上映終了し、劇場の照明が点灯した。

『良い作品を観終わった後の余韻』ってこの瞬間に一番押し寄せてくると思う。この瞬間、観客全員の大きな溜息が共鳴して、胸がいっぱいになった。もしかすると最近の映画、それこそ『ココ』などでは同様に終わった後のパート無かったかもしれないが、今回は古い映画ということもあって、それが結構印象的だった。

 

さて、本作で毎度話題になるのが『最後のキスシーンの相手はカノンか?ラティアスか?』という件。なんと今年度の来場特典で貰えるラティアスは『てんしのキッス』を覚えており、更に話題を呼んだ。

 

これは正直、どっちが正解かということは明かされていないため、どちらに違いないと断定的に説明するのは趣が無いと思うが、どちらだと思うか?という考えを語るのは悪くないと思うため、自身の考えに少し触れたい。

 

結論から言うと、今回改めて観るまではカノン派だったが、鑑賞後にラティアス派に乗り換えた。

その理由について。まず以前までカノン派だったのは『頬に口付けをする』という行為を非常に人間的でアダルティな行いだと思っており、無邪気なポケモンであるラティアスにそこまでの動機があるか疑問だったが、反対にカノンが思春期くらいの女の子なら納得が行くかなと思っていたから。

「感謝の気持ちを伝えたかったカノンが、ラティアスのふりをすれば何やっても良いかなと画策して実行した」という説明で腑に落ちていた。『カノンが描いたであろう絵を渡した』という事実も、作者が渡すのが妥当かなと考えていた。

しかし今回改めて観直して『ラティアスがやたらと可愛い』ことに気付く。それはポケモンの姿に限らず、女の子の姿のラティアスが、非常にガーリッシュで可愛いということ。

それは随所の仕草がそうさせていたと感じる。サトシを誘う追いかけっこのシーンや、ラティオスを攫われサトシに抱きついて震えるシーンなど。

考えれば、本編でサトシと一緒に居続けたのはカノンではなくラティアスであり、秘密の庭のシーンでも『サトシのことが本当に大好き』ということがわかった。

すると、サトシに一番感謝を伝えたいのはカノンよりもラティアスの方なのではないかと思われた。なのに、ラストシーンで絵を描いたのも渡してキスをしたのも両方カノンであるならば、ラティアスが感謝を伝えるシーンはどこだろう?

ポケモンが直接的に人間に感謝を伝えるのは、テレパシーが使えるか人間の言葉が喋れるかでなければなかなかに難しい。

であれば、カノンはカノンなりに『絵を描いてプレゼントする』という行為で感謝を伝えつつ、それをカノンの姿のラティアスが女の子の姿で実行することで、カノンの姿と絵を媒介にしてラティアスの多大な感謝を伝えたのではないか。

実際、ラティアスポケモンの姿でサトシに口付けをしても、サトシは特別な感情は抱かなかっただろうと思う。それこそ『飼い犬にめっちゃ舐められる』くらいに思ったかもしれない。

そう思うと、ラティアスが女の子の姿でサトシに触れたことにも意味があり合点がいく。

また今となっては、逆にカノンとサトシの距離感で別れ際にキスをするというのは、いくらなんでも積極的すぎやしないか?とさえ思う。強いて言うならサトシとボンゴレさんの距離感とほぼ変わらないようにすら思われ、別れ際もボンゴレさんと同じく「もう行くのかい!」くらいで終わるんじゃないかと考えた。

一方、ラティアスは物語を通してサトシと親密な関係を築いていた。ラティアスがサトシのことを好きになった、と言われても頷けるくらい。なので、ラティアスが別れ際に『人間の女の子として』サトシの頬にキスするくらいは、平気で納得が出来た。

「じゃあなんでカノンはサトシとピカチュウの絵なんか描いたのか?」と問われれば、それは「ラティアスが気持ちを伝えるのを手伝った」と返したいが、これは割と妄想の域を出ていない。これらの意見にも、まだまだ議論の余地はありそうだ。

 

 

 

…ということで『水の都の護神 ラティアスラティオス』の感想をお送りしました。

本作の上映は2022年8月18日まで!!(このブログを公開した今日です!!)

まだ観てないよ〜!という方、今日の夜まではギリギリ間に合いますよ!ぜひ!!

 

そして翌日からは『七夜の願い星 ジラーチ『おどるポケモンひみつ基地』の上映が始まります!

3位などと先述しましたが、非常に楽しみにしていることに変わりはありません。またジラーチ鑑賞後も、同様に感想記事を認める予定です。

7日間に渡るジラーチとマサトとの友情を浴びて、『小さきもの』を大ボリュームで浴びてサッかみはどうなってしまうのか、『ポルカ・オ・ドルカ』の衝撃に映画館は耐えられるのか。乞うご期待。

それでは。